栗駒賞・ダイヤモンドC・シアンモア記念・イーハトーブマイル・あすなろ賞
5月4日に始まった今シーズン最初の盛岡開催が5月26日で終了した。実は3月8日からの再開後、約2カ月間は売り上げが伸び悩んでいた。前年比90%前後で推移して一時は86%までダウンした。前途に暗雲が立ち込めたが、ゴールデンウイーク突入から徐々に回復し、盛岡競馬が始まるとともに大幅アップ。5月19日終了時には前年比103.2%まで売り上げを伸ばした。
ただ乱高下が激しく、現時点では動向が読みづらいのも事実。要因をあらゆる角度から分析し、今後の対策に取り組んでいかなければならないだろう。
栗駒賞

続いて重賞レース報告。4月28日は水沢1400mの重賞「第38回栗駒賞」(1着賞金400万円)が行われた。優勝したのは中央ダート5勝から南関東、高知を経て転入したルコルセール(牡8、父ロードカナロア、母ラバヤデール=サンデーサイレンス、安平・追分ファーム生産、馬主・稲場澄氏)。2着ウラヤに2馬身半差をつけて完勝した。コンビを組んだ石川倭騎手が「オンとオフを使い分けるタイプなので、とても競馬がしやすかった。こちらのアクションに応えて強い内容で勝ってくれた」とレース運びのうまさを絶賛した。菅原勲調教師「中央、高知の成績通りに走ってくれた。1600mぐらいまでなら、いい競馬ができると思う。次走はシアンモア記念を予定している」
ダイヤモンドC

舞台は新緑の盛岡に替わり5月5日、東京ダービー指定競走「第46回ダイヤモンドカップ」(1着賞金1000万円、盛岡ダート1800m)が行われた。門別から南関東へ移籍後、4連勝でクラウンカップを制したシーテープが単勝1.1倍の圧倒的1番人気に支持された。しかし優勝したのはフォースメン(牡、父サンダースノー、母リンガスビンゴ=シンボリクリスエス、日高・㈱ケイズ生産、馬主・山崎祐嗣氏)だった。南関東5戦2勝から転入。重賞初挑戦で制覇を果たし、連勝を4に伸ばした。菅原勲調教師「前回は強いレースだったので期待を持って臨んだが、思っていた以上にいい競馬で勝ってくれた。走るたびに状態が良くなっているし、距離延長も苦にしないので今後も楽しみ」。レース直後は明言を避けたが、数日後、東京ダービー挑戦を表明した。
シアンモア記念

10日は春のマイル王決定戦「第51回シアンモア記念」(レイデオロ賞、1着賞金1500万円、盛岡ダート1600m)。1番人気はトライアル・赤松杯を完勝したヒロシクンだったが、2番人気ルコルセールが逃げ込みを図ったヒロシクンをきっちり捕らえて快勝。重賞2連勝を飾った。菅原勲調教師「マイル戦だとヒロシクンが強いので、レースをやってみないと分からなかった。特に指示は出していなかったが、先行馬の後ろは理想のポジションだった。相手が最後まで頑張って接戦になったが、こちらも4コーナーを回ると確実に伸びる馬。直線を向いて強い競馬を見せてくれた。この後は馬の様子を見てから決めようと考えているが、今回の走りならマイルも選択肢にしていいと思う」
イーハトーブマイル

17日は今年から岩手デビュー馬限定で行われた3歳重賞「第14回イーハトーブマイル」(1着賞金400万円、盛岡ダート1600m)。優勝はリアルライン(牡、父リアルスティール、母ハロックライン=キングカメハメハ、新ひだか・飛野牧場生産、馬主・谷謙介氏)。昨年11月のデビュー戦を完勝し、2戦目5着で2歳シーズンを終えた。今年は3月から始動し、初戦は2着に終わったが、2戦目から連勝して3連勝目がうれしい重賞制覇となった。千葉博次調教師「2歳時は体ができていなかったので入厩を遅らせて、2戦で終わらせたのが良かった。やんちゃな面を残しながらも、ひと冬を越して成長した。今回も担当者がしっかり仕上げてくれて臨むことができた。私自身、ホマレコマンダー(2000年、3歳重賞・オータムカップ)以来の重賞だったので非常にうれしい。次走はオーナーと相談して決めたい。芝も合う可能性があるから、柔軟に考えたいと思っている」
あすなろ賞

24日は一條記念みちのく大賞典トライアル「第27回あすなろ賞」(1着賞金400万円、盛岡ダート1800m)。昨年の勢力図から年度代表馬サクラトップキッドと、3歳最優秀馬リケアカプチーノの対決かと目されていたが、通算21勝、重賞13勝のビッグネーム・ラッキードリームが名乗りを上げ、例年にも増して見応えのあるメンバーがそろった。優勝はやはりラッキードリーム(牡8、父シニスターミニスター、母サクラスリール=ファンタスティックライト、新ひだか・谷岡牧場生産、馬主・野田善己氏)だった。道中の反応はひと息だったが、ラスト1ハロンで鋭く伸びて優勝。JBC2歳優駿優勝、北海道三冠馬の貫禄を見せつけた。板垣吉則調教師「ちょっと行きっぷりが良くなかったが、直線だけでかわすのだから力が一枚上なんじゃないかと感じた。次走はみちのく大賞典に向かう予定。いろいろ経験してきている馬なので、小回りとか距離は何も心配していない」
5月31日から戦いの舞台は水沢へ替わり、同日メインは岩手二冠目「第34回東北優駿」(1着賞金1500万円、水沢2000m)が行われる。前月の3歳牝馬交流・留守杯日高賞を制し、重賞6勝のセイクリスティーナと、デビュー戦からワンサイドで3連勝を飾り、ダイヤモンドカップ(5着)で8カ月ぶりに戦列復帰を果たしたレジェンドバローズが初対決する。
また6月21日は「第54回一條記念みちのく大賞典」(1着賞金1500万円、水沢2000m)で、あすなろ賞の上位3頭が再び激突する。岩手競馬の馬運車にどの馬名が刻まれるのか。各陣営とも最高の仕上げで臨んでくるに違いない。
