マイルチャンピオンシップ南部杯・ネクストスター盛岡・トパーズC・プリンセスC・すずらん賞・南部駒賞

マイルチャンピオンシップ南部杯

 今シーズンの盛岡競馬は11月18日で全日程が終了。翌週24日から冬の水沢競馬へ突入する。前号でお伝えしたように10月は岩手競馬のクライマックス月間。13日は第38回マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ、1着賞金8000万円、ダート1600m)が行われた。

 JRAからウィルソンテソーロ、クラウンプライド、サンライズジパング、シックスペンス、シャマル、ペプチドナイル、リメイク。園田から2年連続でNARグランプリ年度代表馬に選出されたイグナイターも参戦。多士済々のメンバーが顔をそろえ、JBCを除く岩手競馬の売り上げレコードを更新した。

 南部杯1Rで23億4421万9200円、一日の総売り上げが27億2114万5600円。いずれも23年、同じく南部杯当日のレコードを塗り替えた。最大理由はどの馬が勝っても不思議がない強豪が集結し、ダート初参戦のシックスペンスも発売促進を後押し。まさに役者がそろえば馬券も売れることを証明した。

 レース詳細は割愛させていただくが、優勝したウィルソンテソーロ(牡6、父キタサンブラック、母チェストケローズ=アンクルモー、日高・リョーケンファーム生産、馬主・了徳寺健二ホールディングス㈱)は盛岡2戦2勝。最初の勝利は23年のマーキュリーC(2000m)だったが、今回、盛岡マイルで新たな才能が引き出された。

ネクストスター盛岡

 前日12日には2歳重賞・第3回ネクストスター盛岡(1着賞金1000万円、ダート1400m)。当初、デビュー3戦ともワンサイドで圧勝したレジェンドバローズも目標にしていたが、脚部不安が発生。出走を見送った。菅原勲調教師は「戦列離脱は残念だが、走るのは分かったので無理はさせたくない。復帰は来シーズンになると思う」。

 優勝は1番人気に支持されたラウダーティオ(牡、父ワールドエース、母コパノイヤサカー=サウスヴィグラス、新ひだか・谷岡牧場生産、馬主・永嶋啓一氏)。デビュー2連勝で重賞・ビギナーズカップへ臨んだが、2着に完敗。しかしレジェンドバローズが不在なら、主役は譲れないとディオニスの追撃を0秒2差で完封した。

 板垣吉則調教師「2戦目からゲートで立ち上がるのが癖になってしまったが、一度立ったら落ち着いて、うまくスタートを切れた。4コーナーでディオニスが手応えよく上がってきた時には交わされるかと思ったが、今日は前回と違って息が入ったのか、追い出してから反応して引き離してくれた」

 その後、放牧休養から南関東へ移籍予定とのこと。かの地での活躍も期待したい。

トパーズC

 19日は22年ぶりに復活した3歳重賞・第25回トパーズカップ(1着賞金500万円)。かつては1200mが舞台だったが、今年はダート1800mで行われた。

 優勝はリケアカプチーノ(牡、父トランセンド、母ブラウンテヌート=シンボリクリスエス、浦河・金石牧場生産、馬主・稲場澄氏)。中央未勝利から転入2連勝タナハシにしぶとく粘られたが、最後は貫禄の違いを見せつけて完勝した。

 菅原勲調教師「今回は地元の3歳馬が相手なので今後のことを考え、余裕を残した作りだった。反応がもう一つだったのは休み明けもあったから。元々が叩き良化型だからね。今後、考えているのは北國王冠(金沢)と北上川大賞典。どちらも長距離なので合っていると思う」

 コメントどおり、サクラトップキッドとともに北國王冠へ遠征。全国の強豪相手にリケアカプチーノ3着。サクラトップキッドは厳しいマークの中、6着に健闘した。両馬とも11月30日に水沢2500mで行われる岩手競馬の最長距離戦・北上川大賞典へ向かう予定だ。

プリンセスC

 26日はグランダム・ジャパン2025・2歳シーズン第3戦の第41回プリンセスカップ(1着賞金500万円、ダート1400m)。人気は重賞3連勝中の地元セイクリスティーナが集めたが、門別1勝馬トリップス(父ゴルトマイスター、母メモリアビアンカ=クロフネ、新冠・ムラカミファーム生産、馬主・石川貴久氏)が大外枠から鮮やかな逃げ切りを決めた。

 小野望調教師「スタートの良さは信頼できる馬なので、大外でも2番手は取れるだろうと思っていたが、予想以上に速かった。4コーナーを回る時にはこのまま逃げ切れるなという感じで見ていた。今日はいい勝ち方をしてくれた。この先、もう一戦するか来年に向けて休ませるか。オーナーと相談して決めたい」

すずらん賞

 11月2日は北上川大賞典トライアル「第48回すずらん賞」(1着賞金350万円、ダート1800m)。優勝はヘリオス(騸9、父オルフェーヴル、母アンジュシュエット=フレンチデピュティ、浦河・桑田牧場生産、馬主・佐野幸一郎氏)。4番手イン追走から直線抜け出しを決め、1番人気ヒロシクンをきっちり差し切った。

 千葉幸喜調教師「青藍賞時は夏負けの影響が尾を引いていたが、涼しくなってというより寒くなって調子が上がってきた。今回、ヒロシクンを破ることができたのは大きい。ジョッキーもうまく乗ってくれた」

南部駒賞

 11日は2歳・地方競馬全国交流の第52回南部駒賞(ワールドプレミア賞、1着賞金800万円、ダート1600m)。今年は門別6頭、迎え撃つ岩手5頭の計11頭で覇を競った。

 優勝は7番人気ティーズアライト(牡、父スマートファルコン、母ティーズアライズ=ワイルドラッシュ、様似・漆木康一氏生産、馬主・立山伸二氏)。大外に入ったが、ダッシュ鋭く先手を主張し、そのまま押し切った。

 小野望調教師「前々走から走りが変わった。高松亮騎手にはハミを抜かせないように指示したが、うまく乗ってくれた。第一過程はクリアしたので、あとはどこまで粘れるかだったが、最後まで遊ばせなかったのが勝因。お母さん(ティーズアライズ=栄冠賞、東京プリンセス賞優勝)も走ったので、重賞を取らせてやりたいと思っていた。この後は南関東へ移籍する。それにしてもうちの馬は8枠に縁がありますね(笑)」

 今回の南部駒賞が交流レースのフィナーレ。以降は地元同士による年度代表馬、各優秀馬の争いとなる。