マーキュリーC・岩鷲賞・いしがきマイラーズ・やまびこ賞・若鮎賞・せきれい賞・ひまわり賞
マーキュリーC

まずは7月21日、盛岡ダート2000mで行われたJpnⅢ「メイセイオペラ記念・第29回マーキュリーカップ」(1着賞金3000万円)の報告から始めたい。
優勝はカズタンジャー(牡4、父ドレフォン、母ダウンタウンブギ=アサクサキングス、日高・クラウン日高牧場生産、馬主・吉田和美氏)。馬群が3つのグループにばらけた中、カズタンジャーは後方を追走し、向こう正面から徐々に進出。勝負どころの3コーナーからスパートをかけ、早め先頭に立ったクラウンプライドをきっちり差し切った。
栗東・新谷功一調教師「現状、地方競馬なら盛岡がベストだと思っていた。前走は使い詰めで馬の気持ちが後ろ向きだったが、短期放牧でリフレッシュできたのも良かったと思う。この馬はのんびりしたタイプで課題もあるが、今日、勝てたのが馬の成長。次走については未定。理想は東京ダート2100mだが、コースが広い大井競馬場もいいかなと思っている」
2着クラウンプライドも新谷調教師の管理馬。「長期休養明けだったが、最後まで頑張ってくれた。佐賀記念は負け方がひどかったが、その後は山元トレセンで完全リフレッシュに務めた。今回で復活の兆しがうかがえたので、コリアカップ3連覇を目指すことになると思う」
当日の総売り上げが21億7374万9000円、マーキュリーカップ単体は13億1304万1800円。前年はそれぞれ21億8651万9400円、14億3946万2200円と若干劣ったが、岩手県競馬組合としては朗報だった。
実はマーキュリーC前日までの売り上げ総計が、前年比91.8%。再開当初は前年を10%ほど上回っていたが、徐々にダウン。日を追うごとに危機感が増していったが、マーキュリーCをきっかけに7月29日終了時で99.6%まで回復。来年度以降の計画にも貴重な参考材料となったに違いない。
岩鷲賞

前後するが、レギュラーの重賞報告。7月13日はクラスターカップ・トライアル「第57回岩鷲賞」(1着賞金500万円、盛岡ダート1200m)。勝ったのはエイシントルペード(牡4、父エイシンヒカリ、母エイシンクローバー=キンシャサノキセキ、浦河・栄進牧場生産、馬主・平井克彦氏)。鮮やかな逃げ切りを決め、早池峰スーパースプリントに続いて重賞2連勝を飾った。
板垣吉則調教師「ゲートは決して速い訳ではないが、二の脚がいい。できれば行ってほしいと思っていたら行ってくれたので、勝てるかなと思った。園田はテンが速いのでなかなか自分の競馬をさせてもらえなかったが、岩手2戦とも自分の競馬ができたのが勝因。今日のレースを見ると1200mがベストだと思う」
次走は8月11日「第30回クラスターカップ」(JpnⅢ 盛岡ダート1200m)。2着ウラヤと地元大将格で臨む。
いしがきマイラーズ

15日は「第5回いしがきマイラーズ」(1着賞金350万円、盛岡芝1600m)。シャイニーロック(牡9、父ベルシャザール、母ノードラメール=ロックオブジブラルタル、平取・川向高橋育成牧場生産、馬主・小林昌志氏)が6馬身差で圧勝。23年マイラーズカップ(GⅡ)でシュネルマイスターに0秒1差4着の実績がダテではなかったことを証明した。
佐々木由則調教師「B2級からの挑戦だったが、芝は走ると思っていたので申し込んだ。思った以上に体重が減っていたのは暑さの影響もあったが、今日は芝だったので逆に良かったのかもしれない。盛岡の芝が合うことが確認できたので、次はOROカップを目指す」
やまびこ賞

20日は不来方賞(JpnⅡ)トライアル「第38回やまびこ賞」(1着賞金700万円、盛岡ダート1800m)。東北優駿2着馬サンロックンロール(牡、父トビーズコーナー、母ナムラオッケー=ヨハネスブルグ、新ひだか・森政巳氏生産、馬主・㈱加藤ステーブル)が順当勝ちを収めた。
菅原勲調教師「今日の内容は満足のいくもの。まだ成長途上なので今後の伸びしろも楽しみ。一度使うと反動が大きいタイプ。ひとまず不来方賞を視界に入れながら、状態を見て次走を決めたい」
その後、菅原勲調教師は同厩リケアカプチーノともども不来方賞挑戦を表明した。
若鮎賞

22日は今シーズン第一弾の2歳重賞「第26回若鮎賞」(1着賞金350万円、盛岡芝1600m)。セイクリスティーナ(牝、父タリスマニック、母グロワールポン=オルフェーヴル、浦河・T・Mファーム合同会社生産、馬主・金田成基氏)が中団キープから直線抜け出しを決めて完勝した。
佐々木由則調教師「テンションが上がりすぎるのが心配だったが、落ち着いてレースに臨めた。血統的に芝が合うと思っていたので、前回勝った後は若鮎賞1本に絞って調整を進めた。次走はジュニアグランプリへ向かいたい」
せきれい賞

27日は「第47回せきれい賞」(1着賞金500万円、盛岡芝2400m)。昨年まで地方競馬交流だったが、今年は地元同士の戦いで行われ、ゴールドギア(牡10、父ロードカナロア、母ギンザボナンザ=ゼンノロブロイ、浦河・三嶋牧場生産、馬主・小橋亮太氏)が快勝。10歳にして初重賞を獲得した。
伊藤和忍調教師「芝が復活したので名古屋から戻ってきた。一昨年、せきれい賞2着に敗れて悔しい思いをしたが、2年越しでついに重賞を取ることができた。次走はOROカップ。一昨年3着だから距離にも対応できると思う」
ひまわり賞

8月3日、岩手版オークス「第39回ひまわり賞」(フォーウィールドライブ賞、1着賞金500万円、盛岡ダート1800m)はミナトミナイト(父エポカドーロ、母ウェーブピアサー=ゼンノロブロイ、新ひだか・谷藤弘美氏生産、馬主・山中元夫氏)が優勝。通算3勝目が嬉しい重賞初制覇となった。エポカドーロ産駒の重賞制覇は中央、地方通じて初めてだった。
伊藤和忍調教師「2歳まで揉まれ弱い面があったが、今年は気性面で大きく成長。前走もいい内容で勝ってくれたので期待を持って臨んだ。ひまわり賞が目標だったので次走のことは考えていなかった。上がりを見ながらオーナーと相談して決めたい」
この日、盛岡は観測史上最高の37度2分を記録したが、日本一標高が高い所にあるのが盛岡競馬場。8月も目白押しで重賞が行われる。
