【ジェイエス繁殖馬セール2026】JRA重賞2勝の弾丸娘テイエムスパーダが1億2000万円ハンマー 売却総額は史上2番目9億7460万円

ジェイエス繁殖馬セールが10月21日、北海道市場で行われた。172頭(受胎138頭、不受胎・未供用34頭)が上場され、119頭(受胎106頭、不受胎・未供用13頭)が落札された。落札総額は9億7460万円。昨年に比べ上場馬は17頭減ったが、落札総額は1億3750万円増えた。1979年に始まった同セール史上、17年の9億9197万円に次ぐ2番目に高い落札総額を記録した。JRA重賞2勝を挙げ繁殖入りした38番テイエムスパーダ(7歳、父レッドスパーダ、販売者・竹園正継氏)が最高価格で取り引きされた。(価格は税別)。
主催する㈱ジェイエスの服部健太郎社長は開会の挨拶で、同セールで取り引きされた牝馬の仔のJRA、NARでの活躍ぶりを紹介。10月18日の東京ハイジャンプ(JGⅡ)を制したジューンベロシティの母アドマイヤサブリナ、10月10日サウジアラビアロイヤルC(GⅢ)を制したアゴルディーノの母モルトフェリーチェを挙げ、「本日も素晴らしい質の繁殖馬がそろっています。ご縁がありますことを祈念しております」と購買者に呼びかけた。


最高価格のテイエムスパーダは浦河小林牧場生産。2000万円のファーストビッドから争奪戦となり、㈱チャンピオンズファームが1億2000万円で落札した。昨秋の同セール史上初の1億円落札馬となった、三冠牝馬アパパネの仔アスパルディーコを2000万円上回った。競走成績32戦6勝。22年CBC賞で芝1200mの日本レコード1分5秒8を記録。翌年セントウルSも制し、今年8月のアイビスサマーダッシュで競走生活に別れを告げた。竹園氏の代理人ムラヤマ・ブラッドストックの村山卓也代表は「素晴らしい評価をしていただきうれしく思います。日本レコードを持っている馬ですし、スピードを子どもたちに伝えてもらって次の競馬が盛り上がると何よりです」と話した。



2番目の高額馬は、JRA2勝の22番ゴーソーファー(4歳、父キズナ、販売者・コンテンダー、未供用)で、今福洋介氏が8100万円で購買した。フラワーC3着でオークスにも出走した。同馬の半兄オープンファイア(父ディープインパクト)は、セレクト1歳で3億円、半妹のピカキウイ(3歳、父エピファネイア)は同当歳において1億3000万円で取り引きされている。今福氏は「競走成績もそうですし、血統的にも、馬体も素晴らしい。いい仔を産んでもらって、リアライズの冠で走る日が楽しみです」と期待を語った。
受胎馬では、3番ハッピーアズラリー(6歳、父ラブリーデイ、販売者・金子真人ホールディングス、購買者・㈱社台ファーム)が7200万円でハンマー。今年初供用で、ベンバトルを受胎している。全兄に芝短距離のオープンで活躍したゾンニッヒ、半弟のダイヤモンドノット(3歳、父ブリックスアンドモルタル)は、セール前週のスワンSで重賞3勝目を挙げた。母のエンドレスノットはJRA4勝馬で、祖母は名繁殖のウィキウィキ。母の全弟には日本ダービー馬マカヒキがいる。同馬を管理していた坂東牧場の成田博行繁殖厩舎長は「弟の活躍のおかげもあって高く評価していただけました。現役引退後は、最初カリカリしていましたが、だいぶ落ち着いてきたので、いいお母さんになってほしいです」と話していた。
ダノンザキッドを受胎した39番ダノンシュネラ(8歳、父ドゥラメンテ、販売者・㈱ダノックス、購買者・㈱チャンピオンズファーム)も7200万円。祖母ラヴズオンリーミーから、フォーエバーヤングの父リアルスティール、米芝牝馬チャンピオンでJRA賞最優秀4歳以上牝馬のラヴズオンリーユーが生まれている。

売却率は前年の69.84%から0.65ポイント下がったが、平均価格818万9916円は184万8249円上回った。不受胎空胎・未供用馬は13頭の落札で総額3億740万円と購買者の注目を集めた。服部社長は「1歳市場が活発だったことで、生産者の皆さんが血統の更新を積極的に取り組まれたことによるものと思います。また、馬主さんが売る方にも買う方にも積極的に参加していただけるようになりました。良い血統の馬がデビュー前やデビューしてから順調にいかなかった場合でも、次の馬生で他の人が購買し、繁殖牝馬として新たな道を歩むことは世界的な流れでもあります。この流れを続けていきたい」と、好況だった繁殖牝馬市場を総括した。