JBBA主催の担い手経営管理研修がスタート 12月まで全6回予定 第1回は人材確保や定着への組織づくりをテーマに 日高信用金庫の柴崎氏が講師務める

 公益社団法人日本軽種馬協会(JBBA)は9月8日、令和8年度担い手経営管理研修第1回を新冠町レ・コード館で開いた。軽種馬生産、育成牧場の経営者や後継者、支援団体の職員らが参加した。本年度は12月までに全6回を予定し、組織づくりや経営理念、財務、軽種馬取引に関する法律問題、労務管理、安全衛生管理などを取り上げる。競走馬生産振興事業の「軽種馬生産基盤整備対策事業」または「優良繁殖牝馬導入促進事業」で「担い手特認」の活用を予定する人と、「軽種馬経営継承者借換資金」による貸し付けを希望する人は、3回以上の受講が必要となる。

 第1回の講師は日高信用金庫地域支援部地域支援課の柴崎宏治課長=写真=が務めた。十勝管内広尾町出身。北海学園大を卒業後、07年に日高信金へ入庫し、支店勤務を経て21年に中小企業診断士の資格を取得。現在は本部勤務で、原価計算や業務改善の他、地域の課題である事業承継に力を入れるなど企業の経営支援に携わっている。

 柴崎課長は「人材が活躍する組織~『こんな牧場にしたい』『こんな牧場で働きたい』の実現に向けて~」と題し、自身が勤務する日高信用金庫の事例を交えながら、軽種馬産業や牧場での働き方に置き換えて具体的に解説。「人材の採用や定着に苦労しているのは、軽種馬産業に限った話ではない。日高の中小企業も、われわれ日高信金も、人を確保し、定着させることに非常に苦労している」と説明。「何年後にどんな牧場にしたいか、どんな企業にしていきたいか。それを考えて言葉にするきっかけにしてほしい」と講義の狙いを伝えた。

 組織を成り立たせる基本として、経営学者チェスター・バーナードの「共通目的」「貢献意欲」「コミュニケーション」の三要素を紹介。「経営者が考えていることと従業員が感じていることが違い過ぎれば、採用や定着、組織運営がうまくいっていない可能性がある。ギャップを知ることが大切」と呼びかけた。

 組織づくりを一軒の家に例え、「どんなに見た目が立派な家でも、基礎工事がしっかりしていなければ必ず崩れる。給与や休暇という土台を整えた上で、やりがいや達成感によって家を丈夫にし、最後に共通目的という屋根を掛ける」と表現。「何年後にどんな牧場にしたいかを言葉にし、経営者の皆さんは従業員と共有してほしい」と締めくくった。