【金の鞍賞】三好牧場生産トサノシュジンコウが主人公!天皇賞馬キョウエイプロミスの故郷で育んだ雄大な馬格で2歳王者に

 高知の2歳チャンピオン決定戦・金の鞍賞(ゴールデンバローズ賞、1着賞金800万円、1400m)が昨年12月28日に行われ、浦河町三好牧場生産のトサノシュジンコウ(牡、父マインドユアビスケッツ、母ヒムカ=ゴールドアリュール、馬主・嶋田亘克氏、工藤真司厩舎)が重賞初制覇を果たした。2着はザガラで工藤師の管理馬が1、2着を占めた。

 25年高知競馬2歳戦を締めくくる金の鞍賞は、トサノシュジンコウが馬名の通り主役を張った。直線で2、3着馬の間を抜け出し、22年ユメノホノオ、23年プリフロオールインと、歴代優勝馬に3歳三冠馬がいる出世レースを制した。

 トサノシュジンコウは今季の2歳新馬戦3鞍目となった6月22日の1300m戦を6馬身差で勝ち、2戦目のキグナス特別でクスダマに1馬身半差をつけ2連勝。前走のネクストスター高知は4着だったが、2度目の重賞出走で巻き返し、成長ぶりを見せ付けた。これで通算6戦3勝とした。

 生産した三好牧場の三好雅英代表は「とにかく体の大きな馬でした。骨量があって、この世代は7頭産まれましたが、ひときわ目立っていました」と牧場時代を振り返る。母ヒムカを繁殖牝馬セールで購買。翌年マインドユアビスケッツを種付けして誕生したのがトサノシュジンコウで、セレクションセールで落札された。

 三好牧場は浦河町姉茶地区で馬生産を始め、50年を優に超える歴史を持つ。雅英代表は3代目に当たり、現在は息子の悠太さん夫婦と従業員1人を雇用し4人で世話に当たる。代表的な生産馬に、83年の天皇賞・秋を制し、ジャパンC2着のキョウエイプロミスがいる。「私は男3兄弟の三男で継ぐことはないと思い、東京で会社員として働いていました。それが一転、家業を手伝うことになった。戻ったのがキョウエイプロミスが産まれた年。出産で手を掛けた最初の馬がキョウエイプロミスでした」。ジャパンCではスタネーラとアタマ差の接戦で日本馬初の連対を果たした。“世界と互角にわたり合ったGⅠ馬を生んだ牧場”の金看板とともに生産業を継承した。

 「キョウエイプロミスが天皇賞を勝ったのは当時の7歳(現在表記6歳)で、晩成型でした。トサノシュジンコウは大きいから、2歳の早い時期にデビューできるとは思わなかったですね」と言う。まだまだ成長途上。馬体重は新馬戦の479キロから、金の鞍賞では504キロまで増えている。

 牧場では現在、繁殖牝馬15頭を飼養している。三好代表は「競走生活を終えて繁殖に上がってくる馬も増えています。無事に育って、どんなレースででも勝ってくれることが一番うれしいですね」と話す。将来の期待が膨らむ2歳重賞でV締めし、年明け1月4日には佐賀8Rでオーケーサンダーが1着になり牧場の26年初勝利を挙げた。5日中山9R初茜賞では、オーケーバーディーが逃げ切り勝ちと幸先の良いスタートを切った。