JRA育成馬の紹介
現在、日高育成牧場では2026年JRAブリーズアップセール(4月28日開催予定)への上場を目指してJRA育成馬61頭(市場購買馬54頭、JRAホームブレッド7頭)の騎乗調教を行っております。調教には当場職員だけでなくBTC育成調教技術者養成研修生およびJBBA生産育成技術者研修生も騎乗し、卒業後には民間の育成牧場で即戦力として働ける人材を送り出すことを目標に調教技術のレベルアップに日々取り組んでいます。
調教は、昨年末までは800m屋根付きダート馬場、BTC坂路馬場およびトレッドミルを併用して基礎体力をつけることを重点に置いて実施しており、多くの馬が坂路にて1ハロン18秒程度のペースで余力十分に走行できる段階まで進んでいます。調教の強度については概ね例年と同様に進めておりますが、定期的に調教直後の血中乳酸値を測定することで馬にかかる負荷を客観的に評価しております。
昨年は2025年JRAブリーズアップセール出身馬から2歳戦において3頭の中央競馬勝馬が出ており、2024年の同セール出身馬からは当場で生産されたJRAホームブレッドであるキョウキランブ号(父エスケンデレヤ、母タキオンメーカー)が3歳になってから4勝をあげてオープン入りするなど、日高育成牧場出身の育成馬の活躍が多く見られた年でしたが、本年のセールへの上場を目指している馬の中にも活躍の期待ができる馬が数多く在厩しています。今回はその中でも本年に初年度産駒が2歳となった新種牡馬を父に持つ育成馬について紹介させていただきます。


1頭目はディープビヨンド2024(父エフフォーリア)です(写真1)。父は3歳時に皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念の3つのGIを制しており、特に天皇賞(秋)では1世代上のクラシック三冠馬コントレイルを完封するトップレベルのスピードとパワーを見せた期待の新種牡馬です。その産駒である同馬も現段階ではとても余裕のある動きを見せており、これからのスピード調教においてさらに良い動きを見せてくれるものと期待しております。
2頭目はニシノキララコ2024(父マカヒキ)です(写真2)。父は日本ダービーにおいて既に産駒が活躍しているリオンディーズなどを抑えて世代の頂点に立った新種牡馬です。9歳まで現役を続けていたため同世代の種牡馬よりも産駒デビューが遅くなっておりますが、クラシック競走で見せたスピードと瞬発力はとても魅力です。その産駒である同馬も馴致段階から鋭い瞬発力を感じさせる動きを見せており、今後の成長が楽しみな1頭です。
紹介した2頭の他にもインティ、オメガパフューム、ジャンダルム、ステルヴィオ、チュウワウィザードといった現役時代に日本で活躍した新種牡馬やウィルテイクチャージ、カラヴァッジオ、ストラクターといった輸入新種牡馬の産駒も育成しており、例年以上に活躍が楽しみな馬達がJRAブリーズアップセールに上場予定となっております。上場予定馬の詳細につきましてはJRAホームページの育成馬サイトにてご確認ください。
本年のJRAブリーズアップセールからも多くの活躍馬を輩出できるよう、引き続き強い馬づくりに取り組んでいきます。今後もJRA育成馬にご注目いただけると幸いです。
日高育成牧場
育成担当調査役
国井博和