ローレルリバーがビッグレッドファームに到着 24年ドバイワールドC覇者が生産界へ 種付け料250万円




24年のドバイワールドカップを制したローレルリバー(牡8、母カームウォーター=エンパイアメーカー)が3月24日、種牡馬として繋養されるビッグレッドファームに到着した。7年連続で北米チャンピオンサイアーに君臨するイントゥミスチーフの後継種牡馬。実現しなかったフォーエバーヤングとの対決は、生産界に引き継がれる。
ローレルリバーは、エンパイアメーカーやレインボウクエストで知られる米ジュドモントファームの生産馬。同ファームが所有し米国でデビュー後、UAEへ移籍した。6勝はすべてダート戦で米国で4勝、UAEで2勝を挙げた。
米国では数々の名馬を送り出してきたボブ・バファート厩舎に所属。3歳時にデルマーの条件戦からパットオブライエンS(GⅡ)まで3連勝を飾った。有力馬の1頭として参戦するはずだったBCダートマイルは、獣医師のレース前診断により出走がかなわず、その後UAEのブパット・シーマー厩舎へ移籍した。
UAE移籍後は、2戦目のブルジナハール(GⅢ)を勝ってドバイワールドカップに出走。大外枠から主導権を握り、そのままウシュバテソーロ以下を完封した。このパフォーマンスが高く評価されて同年のロンジン・ワールドベストレースホースランキングでは、シティオブトロイと並ぶ128の評価を受けた。ビッグレッドファームの蛯名聡ゼネラルマネージャーは「ダート馬といわれていますが、ドバイではあのスピードで逃げて8馬身半差をつけています。馬体を見ても軽さがあるし筋肉量もあります。芝のスピードに十分対応できるなって、実馬を見て思いました」と印象を伝えてくれた。
父イントゥミスチーフはストームキャット系の米国産種牡馬。現役時代はキャッシュコールフューチュリティ(GⅠ)を含む6戦3勝の成績を残した。半妹ビホルダーがGⅠ11勝、半弟メンデルスゾーンがBCジュヴェナイルターフとUAEダービー優勝など近親にも活躍馬が多数いる。

種牡馬としてはケンタッキーのスペンドスリフトファームで繫養され、12年に初年度産駒がデビュー。19年に初めて北米リーディングサイアーとなり、以降昨年まで7年連続で1位。これは1960年代のボールドルーラーに並ぶ記録だ。さらにオーセンティック、マンダルーンに続くソヴリンティの25年ケンタッキーダービー制覇により、同ダービーの種牡馬最多勝をマーク。タピットの記録を塗り替え、北米における種牡馬の生涯獲得賞金レコードも更新した。今年の種付け料は25万ドル(約3950万円)に設定されている。
日本でもイントゥミスチーフの影響が顕著になってきた。産駒のダノンフィーゴはかきつばた記念を制覇し、黒船賞で2着とダートグレードで活躍している。唯一の後継だったミスチヴィアスアレックスの初年度産駒が昨年デビューすると32勝を挙げ、その年の新種牡馬最多勝利をマーク。今年は多くの繁殖を集めている。
母系はバゴやマキャベリアンを送り出した名牝系で、2代母スージングタッチの一族からはアメリカンオークスなどGⅠ4勝エモリエントが出ている。

蛯名GMは「シーズン途中からなので、種付け頭数は伸びないかもしれません。シンジケートのメンバーとも協力し少しでも多くの頭数に付け、1頭でも多く活躍馬を出したいです」と話し、「海外から種牡馬を導入し、ここまで反響があったのは自分の経験にはありません」と続けた。
ドバイワールドカップを制覇し、20年前にビッグレッドファームに導入されたロージズインメイが過ごした馬房で、ローレルリバーは種牡馬生活を送る。「(UAEを)出発できて、予定通りここに着いただけでも奇跡です。フォーエバーヤングとの対決も見たかったですが、それ以上の楽しみがきたなっていう感じです」と蛯名GM。
到着翌日には種畜検査に合格。26日にはシンジケート設立総会が開かれ、種付け料は250万円(受胎確認後支払い)に決まった。